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高森明勅
2017.3.10 21:00

果たして…

ご譲位を巡る問題も決着が近い。

昨年8月8日のお言葉を拝聴した
直後の文章で私は以下のように記
した。

「このたび、陛下は最初で、おそらく最後の『願い』
私ども国民に直接、お示しになった。
たった一度きりのお望みだ。
…国民は、この陛下の“唯一”
のご念願に全力で
お応えしなければならない。
政府と国会は一致協力して、可及的速やかに皇室典範を改正し、
お言葉の冒頭に出てくる『平成30年』までには、
つつがなくご譲位の運びとなるのが、
陛下と皇太子殿下のご年齢からして望ましいだろう。
いまこそ平成の国民は、陛下の年来のご恩恵に報いるため、
その責務を果たさねばならない」
(『月刊Hanada』
10月号)

―この私は、「その責務」を果たすことが出来ているだろうか。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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